フロントガラスの飛び石などによるヒビ割れは伸びる前に一刻も早いウィンドリペアによる修復を
[出張修理]
ガラスは熱膨張が激しいので高温下ではヒビの全体が見えません。また、リペア作業中は湿気厳禁。暑い季節の日中や雨天の日は屋根が必要です。 お勤め先や大型スーパーの立体駐車場でも可。
また、遠方のお客様には中間地点までの出張もいたします。
[補修時間]
50~60分/1箇所、90分/2箇所ですぐに運転できます。
[リペアまでのご注意]
- 【1】すぐに補修時間がとれない場合は異物浸透防止のためにシールを貼っておいて下さい。
- 【2】瞬間接着剤や市販のリペアキットは決して使用しないで下さい。
- 【3】周辺のヒビ割れは進行が早いので、リペアするまで動かさないのがベターです。(現地施工)
- 【4】デフロスタ吹き出し口の真上にヒビ割れがある場合はリペアするまで絶対に霜取りをしないようにして下さい。
- 【5】悪路走行や段差の乗り越えは控えて下さい。
- 【6】ドアは静かに閉めて下さい。
- 【7】トラックのキャビンに荷重をかけないようにして下さい。
ウィンドリペアについて
ウィンドリペアを直訳すると「窓の修理」ですが、自動車のガラスが割れたものを、取り替えずに補修によって進行を阻止し、透明度の回復を図る技術のことでフロントに使われている合わせガラスの小さなヒビ割れを補修することを指します。
ウィンドリペアの原理
加熱していくと融点に達するまでに大破するので溶接は不可能です。亀裂部分には、衝撃点から空気や雨水が入ってキラッと光ったり黒く見える部分があったりします。これは空気、ガラス、水それぞれ光の屈折率が異なるからです。ここへガラスと光の屈折率が同じ接着剤を充填して、透明度の回復と、延伸の阻止を図ろうという考え方ですが、進行を阻止できるだけの強度を得るには、接着剤を100%充填する必要があります。
毛細管現象でもある程度浸透しますが、真空状態にしなければ完全充填することは出来ません。
亀裂の長いものは相対的に太くて表面まで割れて「溝」の状態になっており、外端に達したものも同様に真空に出来ませんが、短い亀裂は細くて表面まで達しないで、Λ(ラムダ)型の裂け目の裏側(表ガラスの裏側)は、フィルムに塞がれているので、亀裂部分は断面が長三角形の「空洞」になっています。……この状態ならば衝撃点から、真空引が可能という訳ですが、複雑な割れ方をしていると完全に真空にするのは容易なことではありません。また、水分、油脂、界面活性剤等が浸透していると接着剤とガラスが接合しません。事前に、水抜きを行ないますが、他の異物は亀裂の壁に膜状に残留していても判断できない場合があります。
接着剤(レジン)の特性
1.光の屈折率がガラスに限りなく近い
2.ヒビの最先端に浸透するまで硬化しないよう無酸素環境で特殊光線に感光しなければ硬化しない
3.紫外線で変色しない
4.接着強度=亀裂のない部分より強固になり、骨折の治癒跡に例えられる
●技術上で難度が高いのは
長いヒビ・花火型のヒビ・菊の花びら型のヒビ・葉脈型のヒビの中には・・・
衝撃点やメインのヒビから離れた部分にできているものや隠れているもの
ねじれていて途中で狭くなったり、途切れているもの
T字やL字に折れ曲がっているもの
…ヒビの末端までレジンを浸透させるために、ミニドリルで穴を開けたりここにプローブを差し込んで打撃を加えてバイパスクラックを作ったり高度なテクニックを要します。
リペアの痕跡は
衝撃点のピット部分 |
肉盛り研磨して段差はないが、光の反射率が異なるので、光沢がガラスより少し悪い。 |
亀裂部分 |
表正面から…元々表面まで亀裂がなかったので、殆ど分からない。 |
表斜めから…亀裂の下の角が裏側のガラスに映って見える。 |
裏側から…暗い方から明るい方を見ると、細かいものまでよく分かるようにΛ(ラムダ)型の亀裂の角を下から見るので、裏からはフィルムとの接点が見える。(構造上どうにもならない) |
より美しい仕上りと確実な接着力を得るために
レジンは硬化する時に収縮するので、表面から硬化していくと衝撃点の欠損部が深かったり、ドリルで穴を開けた場合は底にピンホールができてしまいます。裏側から硬化させるのが理想ですが、レギュラータイプの紫外線硬化レジンでは不可能です。
それは、中間フィルムが紫外線を遮断するからです。また、普及してきたクールベール(赤外線カット仕様)の場合は同時に紫外線もガラスの中に通過させないので、衝撃点やドリル穴だけしか硬化しません(ヒビの中はダメ)。
弊店では、可視光線硬化レジンを使って、クールベールも中間フィルムも通過する可視光線を裏側から照射して対応しています。
ウィンドリペアに関する誤解と弊社のこだわり
間違いだらけの規制緩和は車検基準にも及び、フロントガラスのヒビ割れ判定においても運転席の正面と長大なもの以外はフリーパスに近い状態になったので、販売店や整備工場は車検費用値下げ競争のためリペアを勧めないところもあるようです。
その結果、車検の後で補修の限界を越えてから相談を受けることが多くなりました。せっかく安く済んだと喜んでいたら、交換することになってがっかりされています。
事故の大破以外でリペアできない長大なヒビはほとんどが外周端近くにできた衝撃点から拡張していますよ。
「リペアはあくまで応急処置でヒビの進行を阻止できるものではない」とか「リペアできるのは10円玉で隠れる範囲」とか 「外周端から10センチ以内は不可能」とか言うのは、腕に自信がないか価値観を下げて進行拡大するのをてぐすね引いて待っているということです。
フロントガラスは中間フィルム があるため、溶解してリサイクルすることが困難(有害ガス発生)で、埋め立て廃棄せざるを得ない厄介者ですから、環境上からも安易に交換するべきではありません。
弊店は省資源派のへんくつおやじが経営しており、補修可能なものを出来ないと言ったり、交換を勧めたり致しません。
油脂が浸透して、ヒビの壁に膜が出来ている場合はガラスとレジンが接着しません。弊店では、接着強度試験をしてこれを発見した場合は状況を説明して料金を頂きません。(経験上2%弱あります)
完璧なリペアでは、「接着剤(レジン)の特性」の(4)で述べているように耐久力もあり、コストパフォーマンスの高い省資源技術です。
ウィンドリペアはやり直しが効かない一発勝負なので、技術の差がはっきり現れますから時期を失しないことと共に、知識、経験豊富な専門業者を選ぶことが重要です。このHPから知識を仕入れて最寄りの業者さんに質問してみれば判断できるでしょう。
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